読んでいる時はさほど心にひっかかりは感じず
淡々と読んでました。
読み終わった後に、
あ。これ、なかなか面白いわ。って思って、
次の日に
あ。やべ、すげー面白かったわ。あれ。って思って
その次の日に
これ、ちょっと誰かに言いたいな。この面白さ伝えたいわ。
になります。
すごい余韻を引く作品です。
どんな話しなのかと言うとですね…
主人公‘慧’は人の心が読める。
人に触れることでその人の記憶や過去、更には未来まで見えてしまう。
その能力のせいで、家族とも縁を切り、友人もいない慧。
そんな中、ある宗教に入信した慧はその能力を利用されてしまう。
人の心を読むには、体にも心にも大きな負担がかかる。
知りたい事だけ選んで見るようなコントロールはできない。
もう誰の心も見たくなくて彼女は、見知らぬ土地へと逃げ出します。
そこで出会った人々との生活と
この能力と付き合っていかなきゃいけない彼女の思いが
描かれている作品です。
そんな能力を持っちゃったら相当しんどいっていうのは
容易に想像できます。
そんで、
そんな能力を持っている人がいたら
利用したいって考える奴が出てくるのも容易にわかります。
もう救いなんてないじゃないすか。
人に触れないし、人間の汚い所は沢山見ちゃったし
自分の能力によって悲しむ人も沢山見てきたし。
でも人は、絶対一人では生きていけないんですよ。
生きている限り誰かと関わり続けていくしかないんです。
誰も私に触れないでと思っていても
本当にゼロにするのは無理な話。
そんな中で、どうしてもできてしまう人との繋がりに
救いなんてあるわけがない。
そう思っていても
何度も見てきた悲しい結末を知っていても尚
人によって救われることがあるかもしれない。
そう思わずにはいられない。
2巻で出会うタカちゃんという女の子なんですけど
彼女はなかなか泣かせるキャラです。
今は2巻までしか発売されてないので
それ以降の話はまだ読んでないんですけど、
2巻までのところでは、まだまだ人間捨てたもんじゃねー
って感じでした。
どんな状況でも
自分の利益を度外視して誰かを思いやれる人っていうのは
多分、いるんだと思う。
本当、そういう人を見ると私に足りないものばかりを指摘されているような
気がして目をそらしたくなっちゃうなぁ。
2巻ではハートフルな展開で終わりましたけど
人に拒絶され続けた人間が人間によって救われていく。って話しじゃないよね?
主人公がもっと自分の能力と向き合っていく
しんどい作業があるんじゃないでしょうか。
この能力を使って世界を救う!みたいな話ではないとは思います。
そういう広げ方はないだろうな。
ただ、心にじんわり染みてくるような作品だから
あまり展開はしていかないかもしれない。
私はそれは、それでいいと思う。
伊藤さんは、新人さんらしいですけど、
構成がまじでうまいです。
あと、嫌なものを本当に嫌な感じで描くのがうまい。
人の心を読む描写はぞわぞわしてていいですね~。
人間というものを生々しく描いた作品は
絶対拭えない黒さが根底にはあります。
けれども最後はどこかに救いがあって欲しい。
そう願いながら3巻以降も楽しみに読んでいこうと思います。
読んだ漫画のレビューを書いてます。
かと思えば、
自分と世の中の微妙なズレを
嘆いてみたり、
恋に思いを馳せたりしています。
無駄に湧き上がる言葉達よ。
記事が長いのは本当申し訳ない。
暇な仕事中とかにちょろっと
見れるようなブログ目指してます。
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うまくできるかどうかは別ですが。
だから何でも言葉にしてしまいます。
そんな自分に時々疲れます。
私の人生は漫画に彩られ
妄想に支配されている。