飯田響也が帰ってきました。
地雷震が終わって10年。
この続編、ディアブロが連載開始され、1巻が発売されました。
相当待ってました。手帳の2月5日に◎つけちゃうくらい待ってました。
私が一番続編が読みたかった漫画です。
作家買いはほぼしませんが、高橋さんだけはデビュー作から全部買ってます。
高橋さんの漫画に共通して言えることは、主人公に芯がピシーっと通ってて
そこから発されるエネルギーは有無を言わさず迫るものがあります。
気圧されてしまうくらいみんなかっこいいんですよ。
飯田さんはその最高峰。
とにかくかっこよさを追及した主人公だと思います。
前作の地雷震は、主人公の飯田さんが新宿署の刑事として犯人を追う話です。
飯田さんは躊躇なく犯人を撃ちます。
犯罪を犯した背景がどんなに同情に値するものであっても、法を犯したものには必ず制裁を。
クールでフラット。だけど確実に狂気じみてる。
高橋さんの漫画の中で一番強烈で最強のキャラクター。
そんな飯田さんが戻ってきました。
しかし、なんと飯田さんは視力を失って刑事じゃなくなってた。
はっきり辞職とは書いてないんですけど、それっぽい。
飯田さんが刑事やめる時は死ぬ時だと思っていたので、まじでびっくりです。
物語はそんな飯田さんに石川県警の刑事が助けを求めるところから動き出します。
自分の片目を差し上げますから、飯田さんの協力が必要だと。
今回の事件は、石川県にある小さな島で起こります。
新型インフルエンザのウイルスが蔓延した島を日本政府はパンデミックを恐れ封鎖。
島民を見殺しにします。その生き残った人たちが日本が我々を受け入れて
くれなければ復讐をすると宣戦布告します。
事件を聞いて、飯田さんは目を移植し調査に協力します。
ちょっと待って下さい。
刑事ではなくなった飯田さんが協力する理由って何なのか。
飯田さんは前作を通しても、背景があまり見えない人なんです。
犯人をパクる為なら違法調査もするし、自分を犠牲にもするほど
罪を憎む気持ちの根元は何なのか。詳しくは描かれていません。
断片を見るにそれは複雑そうでいて、案外シンプルなのかもしれない。
でも、正義感とかで括れる感じもしない。
ただ思うのは
躊躇しないのは欠落はあるけど、感情がないわけじゃなくて
自分の中に確固たる善悪があるだけで、それを貫く事だけをしている人。そんな感じ。
それが飯田さんの人生そのものだからなぁ。
だから、刑事やめようが協力する動機としてはそれで充分なのかなぁ。
今回は一般人として描かれるんでしょうか?
もしそうなら、飯田さんに出来ることは何があるんでしょうか。
公安が動いてるような事件にどう立ち向かかえばいいんだろ。
ていうか、もう銃打てないんじゃ…?
刑事じゃないなら人殺しになっちゃうじゃないですか。
既に持ってるだけで銃刀法違反だし。
その上、眼球を移植しても視力が落ちてるのでうまく打てるの?すごい心配。
1巻は序章。
久々に飯田さんの、あの皮肉めいた言葉が聞けて非常に満足です。涙出そうでしたもん。
憎悪や哀しみや狂気。そういうのを描くのがとても上手い方なので
犯人側の動きもとても見応え有だと思います。
前作でもお馴染みだった面々も登場します。1巻では中原医師と彩が出てきています。
時間も前作から数年経っているみたいで彩も大人っぽくなってるのに、
まったく変わらない飯田さん。
相沢はどうしてるんでしょう。是非出てきて欲しいけど。
作家として充分経験を積んだ高橋さんが、
今後飯田さんをどう描くのか楽しみでしょーがない!
あんな主人公を描けるのは高橋さんしかいない!
今回の作品だけ読んでも、楽しめますが前作と併せて読むと面白さは倍増です。
今から2巻が楽しみでしょうがない。あの主人公は誰にも止められねーよ!
■漫画感想文一覧
ミツバチのキス/ 溺れるナイフ/ 星守る犬 /GENGO/ あずみ/ BECK /ベルサイユのばら/
ボーイズ・オン・ザ・ラン /花より男子/ おおきく振りかぶって /私がいてもいなくても
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うまくできるかどうかは別ですが。
だから何でも言葉にしてしまいます。
そんな自分に時々疲れます。
私の人生は漫画に彩られ
妄想に支配されている。