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この脈絡のない頭の中には漫画の事とたぬき的哲学がある。略して「たぬ哲」。
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2009/01/16 (Fri)22:04

先週ドキュメンタリー映画を見た。

『大丈夫であるように -Cocco 終らない旅-』

Coccoの旅を追うドキュメンタリー。


今までこんなにも
何の解説もいらないドキュメンタリーって
あったんだろうか。

人の想いは
こんなにも伝わるものなんだろうか。

ドキュメンタリーや彼女に対して
閉鎖的なイメージがあるなら

尚更見て欲しいと思う。

 

 

この映画は彼女が何を想い歌うのか(生きるのか)を描く
Coccoという人物の紹介みたいなものだった。

そんな映画は
ファンじゃなきゃつまらないよ。

と思うかもしれないけど
そんなことなかったです。


ひょっとして
誰もの心の琴線を震わすものなんじゃないかって
奇蹟のように思う映画。

それくらい
私は彼女が思うことが
わかりすぎるくらいわかった。


共感と言えば薄っぺらい感じがするし、
かと言って

Coccoは私だ!
とまで言えばちょっとイタイ。

そういうんじゃなくて


私だけが感じたことでないはずだけど
彼女の想いは極めて私の個人的なところで響いた。

私しか持ち得ないもののようでいて

同時に
全ての人が持ち得るものであった。

心の在処は人それぞれ違えど
そんなものに影響を受けず

Coccoの事をずっと見てたっていう人も
そうじゃない人にもきっと届いたはず。



私は彼女の大ファンってわけでもないし、
ましてや彼女に救って欲しいとか
感じたこともない人なんですが、

オープニングで泣いてしまった。

映画が終わる頃には
泣き疲れて劇場から出るのが恥ずかしかった。


Coccoに対して
ちょっと行き過ぎた印象があった私は
正直彼女の持つ独特の雰囲気は

過剰な自己演出だと思っていたし

絶対この人の事はわからないだろうなって
思いながら歌を聴いていただけで

特にわかろうともしてなかったんだけど、

確かに純粋すぎる人だとは思うけど
全然難解な人ではないと思う。

周りが勝手にそんなイメージにしただけのような気がした。

(もちろん普通の人ではないのだけど)


あれ?この人こんなに綺麗だったっけ?

って何度も思いました。


笑顔と涙の似合う人です。

素直で無垢で
どストレート。

無邪気で傷つきやすい魂を持つ素敵な人。

まっすぐな言葉は退屈で
時にリアリティに欠けて
相手届かないことが多い中で

彼女ほど誰かを思い
何かを伝えようと明確にわかる人はいないんじゃなかろうか。


彼女の思い出の一部になれたらいいなぁ
とさえ思ってしまいました。

 

ただぼんやりと思う事は

私は彼女の事は詳しくは知らないんですが

少しだけ知ってることは
昔は歌うことを排泄だと言ってたくらいだから

歌うことは何かを伝える手段ではないし、
歌で何かをしようなんて思ってなかったんじゃないんだろうか。


でも今は多分違うんだろう。

歌は排泄じゃなくなったんだろう。
それが今みたいな穏やかさに繋がってるんだろうけど

それを良しとしないリスナーもきっとたくさんいるんだろう。

今と過去は切り離せないものだとしても
私は歌うことを愛す今の彼女が好きだって事。


それに歌うとすごいオーラだと
改めて思った。

単純に歌姫としての姿は憧れるものがあります。

漫画みたいな生き方を地で行く人。
それでいてそれが絵になる人。

普通に憧れてしまいます。

 

是非観れる機会があれば見て欲しいです。
私は来週あたりもう一度見てこようと思います。

 

最後に
これはネタばれになるので
読みたくない方は引き返して下さい。

 

 

映画の中でCoccoが沢山のファンの人達に
短冊に願いを書いてもらいます。

その短冊を米軍基地建設予定地に
Cocco自らの手で結びに行くんです。

その予定地にはジュゴンが居て
その住処を奪って欲しくなくて

彼女は短冊を結ぶことでその願いを託します。


その後
米軍基地の建設は違法という裁判結果が出て
現在建設の中止を視野に入れた計画の再検討が行われています。

まだ建設が中止になったわけではないけど
少しでも彼女たちの声が届いたのかと思うと素敵だなぁって思うんです。


でもしばらくして
その短冊は何者かによって燃やされてしまう。

それを知った時に

Coccoがしようとしてることは
そういうことなんだなぁって思った。


何かが叶っても、どこかが傷ついて
そういうイタチごっこみたいな
前進と後退が繰り返されるもの。

まるで人生そのものみたいだなって思って
変な感慨があった。


不思議と絶望はしなかった。
ただ続いていくことを断ち切ってはいけないと思った。

諦めたらいけないと思った。

 

 

雰囲気のある映画と雰囲気だけの映画
この映画は間違いなく前者だと思ってます。





 

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