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この脈絡のない頭の中には漫画の事とたぬき的哲学がある。略して「たぬ哲」。
2024/11/26 (Tue)04:35
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2007/05/20 (Sun)01:33

今日は一つ。過去の栄光について書きます。

ふと思い出した高校3年生。
私は生徒会長をしていた。

とにかく高校生活は退屈との戦い。
尾崎ばりに日常に不満を並べては、テニス部に入ってみたり(3ヶ月で挫折)
恋にうつつをぬかしてみたり(鳴かず飛ばず)
夜中こっそり抜け出しては浴びるほど酒を飲んだり(補導された)
甘酸っぱさとはほど遠い毎日を送っていた。

そんな私も学祭は好きだった。
俄然はりきった。

でも学祭を運営する生徒会のメンツは毎年目もあてられない状態だった。

男は基本ズボンの丈はくるぶしぴったりで山岳部。
フォークギターを片手に弾き語る。

女は基本このご時世見たこともないような半端な丈の白い靴下。
声優とか好きで、BL好きじゃなきゃダメだった。


極めつけは、毎年作る学祭のパンフ。
ひどいもんだった。

コミケかと思った。


私は、暇で暇で暇で死にそうな毎日の中閃いた。

会長やったら全部の事茶々入れられるんじゃないの?


そこで立候補してみた。
でも私だけやっても、周りがあれじゃダメだ。
そこで私は、友達全部に立候補させた。
周りを友達でかためてみた。


私達は、どっちかっつーといい子とは言えない分類だった。
田舎ならではのヤンキーの友達の方が多かった。
そんなことは全校生徒が知っていた。

選挙の結果、
副会長に立候補した、私の友人は史上最高数の不信任票を獲得し
見事当選した。

立候補した全ての人が受かるという謎の選挙に快勝した
私達は、任命式とやらを受けはれて生徒会役員になった。

教師達は困惑していた。
「まじでこいつらがやんの?」
任命式の時の校長の微妙な表情を私は見逃さなかった。

知ったこっちゃねぇ。

私達はマイペースに学祭に向けて邁進した。
9月にある学祭に向けて、通常5月頃から準備に入るが、
私達は6月終わりまで生徒会室の漫画を読んで過ごした。

生徒会史上最低の早さで準備は進む。

私は首をつっこめるとこには全部つっこんだ。
パンフは一人で印刷所のおっさんと打ち合わせをし作成。
ポスターは毎年美術部が描く決まりらしかったが、気にいらなかったため
県外の友人に頼みに行ってまで描かせた。

借り物競走の中身まで私が作成。(うちの学祭は体育祭も兼ねる)
自分を借り物にするなど、やりたい放題。
変な企画は全部カットした。

型破りなことばかりをしていたけど、
所詮高校の生徒会。一人で独裁体制を築くもまったく生徒には影響せず。

そんなこんなで、学祭当日までのラスト一週間は
今までのツケが回って毎日午前2時くらいに帰宅だった。

<当日>----------------------------

私の生徒会長生命を賭けた学園祭2002が幕を開けた。

会長っていうのは行事があると挨拶をさせられる。
私はいつも挨拶の文なんて考えずにステージに立つ。
んで、その場で思った適当な事を言う。

学祭は私の挨拶で始まる。
この日も何も考えずにステージに登ろうと思った時、
生徒会顧問の教師から一言声をかけられた。

「君の挨拶ってさー、全然心こもってないよね」

・・・へ?

教師達の間でもっぱら言われてたみたいです。

私はこの瞬間から学祭終了後の3日後まで、始めて挨拶について考えていました。
3日後最後の言葉をどうするか、前もって考えてみようかと思ったのです。

んで、学祭は滞りなく進みました。
本来会長は本部に居なければなりません。
しかし私は、書記を本部に残したまま、借り物で借りられてみたり、
リレーに出てみたり、ライブを見に行ってみたり、ステージに上がってみたり、
応援で参加してみたり。出れるもの全部に出ていたので、本部にいた記憶がありません。


そして体力的にも限界の最終日。
最後の挨拶。

私が三日悩んで出した結論は…

“泣こう” だった。

「天使なんかじゃない」でも翠答辞で泣いてたし!
中学の頃の生徒会長も同じ事してて、うわぁ…酔ってんなぁって
思ったけど、もうこれしかないって思った。

でも、泣こうっつーか、
泣けたら泣こう、みたいな感じで無理はしない方向で最後のステージに立った。


「皆さん、お疲れ様でした。
色々あったけど、すごい頑張ったと思います。」
(‥あ。何も思い浮かばない)

「‥準備から思い返すと、(よし!いけ)なんか…っ…グス」

ちょっと無理した感はあったけど、本当に感動したのも事実。
(どうにでもなれ的な気持ちもやや含まれていました。)

そしたら!
「かいちょー…」「会長ー!頑張って!」「かーいちょー!」って
会長コール。
サクラかと思ったくらいびびった。

私、本当感動したんです。多分忘れられない。

人望だな。なんて思って、
感動のフィナーレを迎えた学園祭。

あんだけ心配してた教師陣にも
近年稀に見る大成功なんて言われて、肩叩かれて、
本当やってよかったなぁ。って。


感動のうち幕を閉じた高校最後の学園祭。
いつも悪さばっかで、いまいち青春に乗り遅れてた私も
やっといい思い出ができたって思った。

 

後日、ある授業中に一枚の写真が私の机まで回ってきた。

カメラが趣味の定年間際の教師が撮った、
あの最後の舞台で挨拶をする私の姿。
一眼レフで撮られたそれは、鮮明に私の泣き顔を映し出していた。
ピントが合いすぎている。

ウミガメの産卵と同じ顔をしていた。

その写真にはきちんと油性マジックで落書きがされていた。
亀仙人のような甲羅が背負わされていた。
もちろん卵も生んでいた。

みんな同じこと考えてるんだなぁ。



ありがたく頂戴致しました。


それ落書きした人は、今では立派な一児の母に。
時の流れは疾風の如く。



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青い春と書いて
青春やなぁ…
もぐち 2007/05/20(Sun)02:14:15 編集
熱いですね
凄いですねー!
バリバリ行動派だなぁ。
泣くことができるほどの頑張りって、いままでなかったな。(それなりに頑張ってるんだが…)
だからスイさんの青春はメリハリがあって素晴らしく思う。
だいたい生徒会長って格好良いですよね。
(ひばりみたいで)
全権を握ってる感じ。
権力のちから〜♪
(漫画に影響されすぎ?)
ネコタ 2007/05/20(Sun)19:02:31 編集
ネコタさんへ
なんか、そんな風に言ってもらえると照れる!

そんないい話じゃーないですよ。
私も全部の権力握ってやるみたいな気持ちでやってたけど全然でした。

雲雀のようにはできなかったです。彼の場合武力行使だけど‥
そこも好き。

でも楽しかったです。
今思うと人事みたいだけど、こうやって書くと実感します。
スイ 2007/05/20(Sun)20:40:14 編集
もぐちんへ
青いよなぁ。
熱いよなぁ。

私こういう奴だったかも

でもやっぱ、会長って言ったら、黒髪短髪でメガネだろ。

んで冷たい感じがする。

私は、まったく違った。
スイ 2007/05/20(Sun)20:44:16 編集
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